加齢による代謝の低下の原因?ダイエットがうまくいく改善法

ダイエットしてキレイになりたいと思って食事制限に栄養管理、頑張ってるのになかなか体重が落ちない…。

「若い時はすぐに体重が落ちたのに・・・」
「こんなに我慢しているのに体重が減らない、どうして?」

と思っているあなた、その悩みの裏側には、代謝の低下が深く関係しているのです。

代謝とは、私たちの体が食べた栄養をエネルギーに変え、生命活動を維持するために使う一連の仕組みのこと。
この代謝には

  • 「基礎代謝」
  • 「生活活動代謝」
  • 「食事誘発性熱産生」

の3つがあり、中でも基礎代謝と呼ばれる何もしなくても消費されるエネルギーが全体の約60〜70%を占めます。

しかし、ダイエット中に極端な食事制限をしたり、筋肉量が減ったり、睡眠不足やストレスが続くことで、この基礎代謝がどんどん低下していきます。
すると体はエネルギーを使わないようにする体質に変化してしまい

「脂肪を燃やしにくく、ため込みやすい状態」

になってしまうのです。

「頑張っても体重が落ちない」「リバウンドを繰り返す」といった悩みの多くは、努力が足りないのではなく代謝が落ちた体で頑張ってたためなのです。

代謝を下げてしまう仕組みを理解し、正しい方法で体を整えることができれば我慢をしなくても自然に体が引き締まっていきます。

この記事では、ダイエットの成功を妨げる「代謝低下の原因」をわかりやすく解説し、
今日から実践できる改善ポイントをトレーナー目線で紹介していきます。

代謝が落ちる年齢的な5つの要因

1. 筋肉量の減少(サルコペニア)

加齢による代謝低下の最大の原因は、筋肉量の減少です。

筋肉は「体のエンジン」ともいわれ、安静時でも多くのエネルギーを消費しています。
しかし、20代をピークに筋肉量は年々少しずつ減少し、40代以降では10年ごとに約3〜5%ずつ減っていくといわれています。

筋肉が減ると基礎代謝も低下し、同じ食事量・同じ活動量でも太りやすく、痩せにくい体になります。
つまり、

「年齢のせいで太りやすくなった」
「水やお茶で我慢してるのに太る」

と感じるのは、筋肉が減ったことにより基礎代謝が下がっているということなのです。

2. ホルモンバランスの変化

年齢とともに、体のホルモンバランスも変化します。

特に40代以降では、成長ホルモン、性ホルモンでもあるテストステロン、エストロゲンの分泌量が低下します。

  • 成長ホルモン
    筋肉や骨の維持・脂肪燃焼をサポート
  • テストステロン(男性)
    筋肉量を増やす作用
  • エストロゲン(女性)
    脂肪代謝や水分代謝に関与

これらの減少により、筋肉がつきにくくなり、脂肪が燃えにくい体質になっていきます。

特に女性は、更年期を迎える時期(40〜50代)にエストロゲンが急激に減少し、内臓脂肪がつきやすくなる傾向があります。

3. 活動量の減少

年齢を重ねると任される仕事が増えたり、結婚、出産、育児など、仕事や生活習慣の変化により日常の活動量が減ってしまう時期は誰しもあると思います。

忙しさから移動手段が車や駅までタクシーが中心になったり、現場での仕事だったかたも管理職になったことでデスクワークが増えたり、動く時間が減った事で「生活活動代謝」が下がっていきます。

つまり、体を動かす機会が減るほどエネルギー消費量が減り、代謝が落ちて太りやすい状態になっていきます。

4. 内臓機能の低下

代謝には筋肉だけでなく、肝臓・腎臓・心臓などが関わっていることはご存じでしょうか?

年齢とともに臓器の働きが緩やかになります。すると、エネルギー変換効率が低下することにより全身の代謝スピードが落ちるていきます。

特に肝臓は「代謝の工場」と呼ばれるほど重要で、疲れ過ぎていたり、アルコールや薬を多く飲む方は脂肪燃焼が上手くいかなくなってしまいます。

5. 睡眠の質の低下

加齢により睡眠が浅く短くなると、代謝ホルモンでものある成長ホルモンそしてレプチンなどの分泌が減ってしまいます。

結果的に、筋肉の回復や脂肪燃焼がスムーズに行われず、代謝低下につながります。

年齢を重ねると代謝が落ちるのは自然なことです。
だからこそ生活習慣の基本に立ち戻らなくてはいけません。

「年齢のせい」だからと自分では思ってしまっていても人に言われるとイラっとしますよね!

代謝の低下は病気のリスクも高めますので

「筋肉を維持する工夫」
「ホルモンバランスを整える生活」をして健康になりましょう!

年齢による代謝低下を防ぐ5つの習慣

① 筋肉を維持・増やすための運動を取り入れる

代謝を上げる最大の鍵は「筋肉量を減らさないこと」です。

40代以降の食事制限によるダイエットは筋肉量を減らしリバウンドのリスクが高まりますので筋トレは必須です。

特に、太もも・お尻・ふくらはぎなどの下半身の筋肉は全身の約70%を占めており、ここを動かすことで代謝が大きく上がります。

とあるパーソナルジムではダイエットトレーニングといって下半身のトレーニングばかりさせられて痩せたけど足がすごく太くなったなんて話も聞きますのでお店選びは慎重に!

おすすめは以下の2つの組み合わせです👇

  • 筋トレ
    スクワット・ヒップリフト・ランジなど、まずは自重からでOK
  • 有酸素運動
    ウォーキング・軽いジョギング・サイクリングなど

筋トレで筋肉を刺激した後に有酸素運動をすることで効率よく代謝がアップし、脂肪燃焼効果が促進します。

忙しい40代以降のかたでもなんとか週2〜3回、20〜30分の筋トレと20分の有酸素運動を習慣化することが大切です。

② タンパク質を意識して摂る

筋肉を維持するためには、材料となるタンパク質が必要不可欠です。

しかし、年齢を重ねると消化吸収能力が落ちるため、若い頃と同じ食事でもタンパク質不足になりがちです。

1日に必要なタンパク質量は、体重(kg)×1.2〜1.5gが目安。
例えば体重60kgの方なら、1日あたり約70〜90gを目指しましょう。

おすすめ食材

  • 鶏むね肉
  • サーモン
  • 大豆製品
  • ヨーグルト
  • プロテイン など

1度に沢山摂取するという考えではなく食事のたびに少しずつ摂ることで吸収効率が上がり、代謝を保ちやすくなります。

上記内容は理想の摂取量であり、毎日70~90gのたんぱく質を摂取するのは一般の方には正直キツいです。
初めはなるべく多く摂取するように心がけて理想に近づけていきましょう!

③ 睡眠の質を高めて「代謝ホルモン」を整える

寝ている間に分泌される成長ホルモンは、筋肉の修復や脂肪燃焼を助けます。

寝不足の際に甘い物を食べたくなった経験ありませんか?

その欲求をおさえられない間隔は意思が弱いからではありません。

睡眠の質が悪いと代謝が下がるだけでなくホルモンの影響が大きく関与してきて食欲をコントロールする(レプチン・グレリン)も乱れ、食べ過ぎやすくなるのです。

代謝を上げる睡眠のコツ

  • 就寝3時間前までに食事を済ませる
  • 寝る前のスマホ・テレビは控える
  • ぬるめのお風呂に浸かって体温リズムを整える
  • 7時間の深い睡眠

特に7時間の質の良い睡眠はどんなサプリよりも強力な代謝アップ法です。

④ ストレスをためず、自律神経を整える

ストレスが続くと、体は防御反応としてストレスホルモンのコルチゾールを分泌します。

このホルモンが増えると、筋肉の分解が進んでしまい脂肪をため込みやすい省エネ体質になってしまいます。

そして、ストレスは自律神経の乱れを引き起こし、血流・体温・ホルモンバランスにも悪影響を与えます。
結果的に、代謝のスイッチがOFFになりやすい状態に。

リラックスを促す方法として:

  •  深呼吸や瞑想
  • 軽いストレッチ
  • 趣味や音楽を楽しむ時間を作る

などを取り入れ、心と体のバランスを保ちましょう。

⑤ 姿勢を整え、血流をよくする

体重を落とそうとして食事制限ばかりに意識が行ってしまう姿勢に対する意識が失われがちですが、実は姿勢も代謝に大きく関係してくるのです。

猫背や巻き肩になると呼吸が浅くなり、筋肉がうまく使えなくなります。

特にお腹や背中、いわゆる体幹部の筋力低下により内臓の働きが低下し代謝が落ちてしまうのです。

日常生活で意識したいポイント

  •  背筋を伸ばして歩く
  • デスクワーク中は骨盤を立てて座る
  • 1時間に1回は立ち上がって軽く体を動かす

姿勢が整うと血流やリンパの流れも改善し、全身の代謝が活性化します。

加齢に対する代謝の低下:まとめ

年齢を重ねても代謝の低下は止められます。

ポイントは、筋肉・ホルモン・睡眠・ストレス・姿勢の5つを意識的に整えること。

忙しい毎日を過ごしているあなたに今の生活を全て変えるのは難しいと思います。

まずはどれか1つを意識するだけでも、体は確実に変わります。

「もう年だから…」と諦めるのではなく、今できることから代謝アップを始めていきましょう!

代謝が上がればダイエットはもっと楽にできますし、未来の健康も手に入れられますよ!